◆長谷川穂積/失神TKO/WBC世界バンダム級◆


WBC世界バンダム級タイトルマッチ
○王者/長谷川穂積(4回2分38秒 TKO)
●挑戦者/アルバロ・ペレス

現役最多の25連勝で、元WBA世界ライトフライ級王者の具志堅用高氏以来、国内単独2位となる2ケタ防衛に成功。
いよいよ次戦にも2階級上のフェザー級参戦へ。
長谷川の戦績は28勝(12KO)2敗。

すでにダメージを受けていたペレスに、長谷川の高速コンビネーションがさく裂した。「自然に出た。手応えがなかった。だから効いたんです」。左ストレートから右のフェイント、そして左。挑戦者はうつぶせのまま失神。具志堅氏以来30年ぶりの5連続KOで、あっさりとV10を成し遂げました。

観客は そのスピードに、オーラに、強さに、酔いしれました。
1年11か月ぶりに戦った4回のラウンドを存分に楽しませてもらいました。

今回のフィニッシュには長谷川も山下正人会長(46)も「練習が出た」と胸を張った。長谷川はクラブの中で軽くしか拳を握らない。理想的な、力まない、脱力系パンチ。従来の勘の良さに、この数試合の自信が芸術的KOを生んだと言えます。

試合後のインタビュー。「このまま慢心することなく、地味に防衛…いや、試合をしていきます」。具志堅氏の持つV13の金字塔まであと3。でも、今の長谷川に期待するのはもはや記録ではない。「挑戦者の気持ちでやってみたい。もう一度、ウィラポンの時のように」。激戦区と言われる2階級上フェザー級へ。周囲を不安にさせるくらいの挑戦が、ちょうどいい。

○日本人選手の世界戦連続KO勝利
長谷川の5戦連続KO勝ちは歴代2位で、30年ぶりの記録樹立となる。
トップは6戦連続の元WBAライトフライ級王者の具志堅用高氏(V3〜8)。
長谷川に続くのが元WBAスーパーフライ級王者の渡辺二郎氏の3連続。